すっかり真夏である。
熱中症で死人が出たというニュースもあった。
あの寝苦しい熱帯夜がもうすぐやってくるのだ。
そろそろ「電気予報」が気になる季節でもある。
あの計画停電騒ぎ以来、電気の供給能力はあと何%残っているか、あなたもブログパーツなどでチェックするのを日課としているかもしれない。ぼくの住んでいる東京電力供給範囲では、あすのピーク時で81%とある。去年の今ごろはすでに90%前後だったから、ずいぶんと余裕がある。原発による電気がなくても、この夏は十分乗りきれる。やればできるのだ。
あまり知られていないけれど、日本の「エネルギー効率」は世界一である。しかも何年にもわたってダントツの1位だ。
「エネルギー効率」とは、同じGDPを稼ぐのにどのぐらいエネルギーを必要とするかをあらわす指標。もちろん少ないほど効率が高い。
『GDPあたりの1次エネルギー供給量指数(日本=1)』
【出典:経済産業省・資源エネルギー庁】
上のグラフにあるように、EUで日本の1.7倍、同じく米国は2倍である。中国とインドは9倍前後、ロシアに至っては18倍。GDPを1億ドル稼ぐのに、ロシアは日本の実に18倍もの石油だの天然ガスだのが必要なのだ。
資源大国ロシアに対し、もたざる国日本。だが、誇るべきはエネルギー効率を高めた技術、社会インフラ。加えて日本人一人ひとりがごく自然に持っている省エネ意識の高さであると思う。
東日本大震災は本当に不幸なできごとだったけれど、日本人はこれをバネにさらにエネルギー効率を上げ、「原発、もういらないかも?」というほどまでに、これを高めたのである。
経済の繁栄と省エネルギー化を同時に果たしたという意味で、日本と日本人の功績は世界に誇っていいと思う。地球から見てもありがたい民族にちがいない(というのはさすがに言い過ぎだけど)。
毎朝、毎晩、すし詰め状態の満員電車に揺られるサラリーマンのおじさんやお姉さんたち。彼ら(自分もだけど)がどれほどエネルギー効率に貢献していることか。つくづく日本の、鉄道を中心とした都市圏の交通インフラはすばらしいが、これはなにもインフラだけでなく、過酷な環境にじっと耐えている日本人の「忍耐力」も大いに貢献していると思う。米国や中国、欧州だったら暴動が起きるはずの環境に、日本人は毎日何時間も何年間も耐え忍んでいるのだから。
ちなみに1車両の床下面積は平均57平方メートル。満員状態で157人が乗れるが、朝晩のラッシュ時にはこれに287人も乗っているんだそうな。圧縮度1.84倍である。凄すぎますね。忍耐力に加え日本人の体型がモノを言う世界になってくる。こうなるともう、ぜったいロシア人には無理である。アメリカ人なら電車を降りて車に乗るだろうし、バンコクでは渋滞で何時間もどこにも辿りつけない。
世界最高水準の産業界の環境技術と生産性。加えて忍耐強い国民性。さらに、風流をたしなむ情緒ある国民性もこれにプラスである。有楽町の駅前では屋台が出ていて、涼しげな風鈴が売られていた。
ちりりん・・
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バルミューダ Green Fan Mini
大活躍のバルミューダ製 扇風機。今年はこいつのおかげで冷房要らず。充電式バッテリーで動くので、家の中こいつと一緒に移動しています。居間や書斎は当たり前、キッチンや脱衣場も。さすがは日本製、消費電力たったの2W。24時間つけっぱなしでもひと月33円しかかかりません。
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