天ぷらの語源はなにか?
諸説あるが、スペイン語とイタリア語で「カトリックの金曜日」をあらわす「テンポーラ」がその語源らしい。カトリックでは金曜日に獣肉を食べてはならず、代わりに魚や野菜を小麦粉の衣をつけたあげものを食べていたという。日本に伝わったのは江戸時代。そのころの日本人は油を食す習慣なんてなかった。少し訛って「テンプーラ」と伝わり、そのまま浸透していったのではないかと思う。
天ぷらは、漢字で「天婦羅」と書く。
もちろん、あて字である。意味するところは天女が着るうすい衣、つまり羽衣である。肌が透けて見え、さぞかし色っぽかったろうと想像する。だけどそれを的確に表現するなら、天ぷらよりはむしろ飲茶のシウマイや小籠包ではないか。
先日、香港でとてもおいしい飲茶を食べた。東京は世界中の美味しいものが安く食べられるから、つい舌が肥えてしまうのだけど、それをはるかに上回る美味しさだった。場所は国際金融中心ビルにある利苑酒家(レイ・ガーデン)、いわゆる行列のできる店である。
▲ これは苦手(鶏のつま先)
ぷりぷりえびのシウマイやダイコンモチ、叉焼包・・まさに天婦羅の字のごとく、つるんとした薄い皮から中身が透けて見えた。
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