「対馬の人が大切に守ってきた信仰の対象を盗んでおきながら屁(へ)理屈をこねて返さないとは…。北朝鮮による拉致事件と同じ論法じゃないですか。盗っ人猛々(たけだけ)しいとしか言いようがない」
長崎県指定の有形文化財「観世音菩薩坐像」を盗まれた観音寺前住職が、産経新聞のインタビューに応じ、こんなふうにコメントしている。
盗まれた観世音菩薩坐像は室町時代、朝鮮半島から日本に持ち込まれたもの。盗みとは違う。焼かれそうなところを救い出し、災難から守ったという表現が適切だ。14世紀末に国号が李氏朝鮮に変わり、国教が儒教となったのが災難の始まり。7世紀からの朝鮮半島各地の仏像や寺院が次々に破壊され、焼かれ、僧侶は吊るし上げられた。中国と同じ易姓革命の朝鮮だけあって、仏教文化の破壊は徹底していた。それを見かねて災禍から仏像を救い出し、対馬へ持ち帰って600年以上大事に信仰していたというわけだ。観世音菩薩坐像も掌の部分が焼損し台座や後背は失ったままだ。
■ 浮石寺(韓国)ビフォーアフター
▲ BEFORE : もともと観世音菩薩が奉納されたといわれる韓国の浮石寺。李氏朝鮮時代に打ち壊され、教典は焼かれて廃寺となっていた。
▲ AFTER : 日韓併合後、日本の予算で修復。工事は 1916 年9 月21 日に始まり、1919 年4 月20 日に壁画模写を除いた全工事が完了した。修理工事の現場監督は土木国営繕課の木子智隆技手、技師は岩井長三郎と記録にある。
それを韓国側は「倭寇が略奪した」という。
だから盗み返してもいいという理屈。どこの不貞な輩かと思ったら、地方裁判所の判決だという。この理屈なら、エジプト人が大英博物館からミイラを盗んでも返さなくていいということになる。そのようにして法の番人みずから、ユネスコ文化財不法輸出入禁止条例に違反してみせた。
対馬は釜山から50km、韓国人にとってもっとも近い外国ということもあり旅行者は年間15万人もいる。日朝両国の架け橋としての歴史も長い。アリラン祭が行なわれ、朝鮮通信使をあしらったパレードがある。だが日帰りツアーで上陸してくる韓国人のマナーの悪さに、対馬の人たちは辟易している。金を落とす代わりにゴミも落とす。モノも盗む。
先日などは「仏像が盗まれた気持ちならようくわかります」と韓国からどやどやとやってきて「さあこれを」と仏像がデザインされた記念のマスコット人形を手渡し、無許可で公園や川べりを占拠し、日暮れまでヘンな踊りや祈祷などで大騒ぎして帰った僧侶たちがいた。住職や住民にとって迷惑なうえに、したたか神経が逆なでされた。
▲ よりによって盗んだ仏像の代わりに土産物のマスコットを持参してくるとは!?
それでも観光客はまだマシなのかもしれない。
たちが悪いのは「竹島の日」にあてつけるように「対馬の日」を制定し、対馬の韓国領有を国連や国際社会に訴えていくとはりきる韓国慶尚南道の昌原市議会議員たちだ。日本には竹島領有の主張の即時撤回、対馬の即時返還を要求している。もしかしたら今日か明日(3月26日、27日)に団体で対馬に上陸してくる可能性がある。
▲ 仏像を盗まれた傷心を癒そうと、韓国から来て対馬の川べりで踊る僧侶、ていうかおばはんたち
対馬についてはひとまず上陸する韓国人にビザ発給を義務付けてはどうかと思う。それからなにか持ち込んだり持ち出していないかどうか出入国検査も念入りに。もちろん移民は即刻禁止。韓国住民が過半数を超えてから「市民投票」などで韓国領土にされかねない。
1885年に福沢諭吉によって執筆された脱亜論のことばが、100年以上たったいまもじんわり染みこむようである。
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