日本人女性の二人にひとりは50歳以上という。
つまり40代はまだ「若いほう」の部類にはいり、50代でようやく「まんなか」というわけだ。世にいう熟女や中年のオバさんという定義は変わっていくかもしれない。
30を超えてみないと、女性の良し悪しはわからない。そう信じるぼくにとって、20代より下の女性は興味がない。とはいえ、そもそも年齢で異性の価値を決めるのはフェアじゃない。同輩を含め周囲には「若いほうが好み」というのが意外と多い。そんな彼らにとって「二人にひとりは50以上」という時代は逆風かと思う。ある知り合いは定期的にメンズクリニックで男性ホルモンを打ってもらっている。香ばしい夜が過ごせ、うつにも効くといっていた。その真偽はともかく、一緒に飲むと20代の恋人を自慢してくる。かまわないが、がんばっている姿がどこか痛々しい。
20年先を思う。
2035年。このとき50代女性はすでに「若いほう」にちがいない。超高齢化社会と同時に日本は「超おひとりさま社会」にもなっていて、ひとり暮らしは全世帯の37%を占めているという。このうち約七割は50代以上とある。ひとり暮らしと聞けば、若い独身男女のイメージがある。だけどそれは過去のこと。それもものすごいスピードで過去になりつつある。
ともかく20年後、あなたが50を超えていたら2倍の確率で独りで暮らしているということになる。それはどんな社会なんだろうか。人は人を恋しがり、つながりやぬくもりを求めるものだ。そこにはこれまでとは異なる人間関係のありようが存在する。
先ほど、95歳の男性が88歳の妻を杖で殴り殺したというニュースを耳にした。「妻が浮気をしていると思って」と95歳は動機を話す。これを機に杖の材質が変わるかもしれない。
20年後の95歳は杖も持たなければ車いすにも乗っていないかもしれない。おそらくはパワードスーツがふつうになっているんじゃないだろうか。高齢者がキレたとき、周囲の被害は甚大だ。
超高齢化、超おひとりさま社会、女性の2人にひとりは60代。とてもホルモン注射じゃからだがもたない。
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