これがなんとコースメニューの名前である。
タリンで最も有名なレストランのひとつ、「オルデ・ハンザ」で食事をすることにした。中世の雰囲気たっぷりの店内は客でごった返し、やむなく空いていたテラス席に着いた。「あなた、日本人ですか?」店員に聞かれ、そうだと答えるとなんと日本語のメニューが出てきた。
いくつかのコースから選んだのがタイトルの「商人ギルドの土曜日の宴」というやつである。理由は今日が土曜日だったから。それにしても料理名がいちいち面白い。きっと、森で暮らす理屈っぽい小人さんたちが考えたんじゃないかと思う。
前菜;
△ フランス王宮の鳥のレバーオニオンジャム添え、チーズのオーブン焼きハーブ添え、リヴォニア風ピクルス、ロンドン商人のサフラン風味の野菜漬け、格別の祝福を受けたオリーブの実、新香料商人のジャム、ハーブとナッツ入りの白パンとベーコン入り黒パン、あんずのクリームチーズ
・・・と、前菜だけでえんえんに続く。それにしてもただのオリーブにしてこの修飾語、なんだかありがたくなる。
メイン;
△ 栄誉ある料理人フレデリックのソーセージ
料理名もすごいが、ソーセージに使われている肉がこれまたすごい。クマ、イノシシ、トナカイである。匂いを嗅ぎながらおそるおそる食べてみたが、ごく普通のソーセージの味がした。それはそれで残念であるが。
△ アラビア牛のフィレ
メニューにはスープの冷めない距離から直送とあったが、なんでわざわざアラビア半島から牛肉を取り寄せなくてはならないのか知る由もない。肉はとても柔らかく美味であった。メインには他に「サーモンの木の実添え」があった。ナッツ入りの鮭も思いの外おいしいのだが、なにしろお腹がいっぱいで食べきれない。デザートは諦めることにした。
店員である女の子はとても愛想よく接してくれ、おかげで気分よく過ごせた。それにしても、日本人観光客なんてほとんど見かけないこの国で日本語メニューを用意する周到さ。あんのじょう、全部で12ヶ国語もあった。さすがはギルド商人のレストランである。
△ これがそのメニュー
△ レストラン ”Olde Hansa” おとぎの国のおとぎ料理がたんのうできます。
△ お店の全貌 翌朝に撮影
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