ふと気付くと、爪が伸びている。
こないだ切ったばかりなのに! と思う。
スケベなひとは髪の毛がすぐ伸びるというが
爪もそうなのだろうか?
たぶん、ちがう(スケベは別)。
代謝がよくなった?
残念だけど、それもちがう。
爪が伸びるのが早く感じられるのは、
時間の経つのが早い人たちである。
それって忙しい人たちのこと?
いいえ、オジサンたちのことである。
オジサンたちは異様に爪が伸びるのが早いのだ。
体外時間と体内時間のギャップ、原因はこれである。
時間が早いのではない。
オジサンたちの体内時計が遅れがちなのだ。
疲れやすく、おまけに何をしていたか忘れてしまう。
老馬がしだいに他の馬に追い抜かれていくように、
時が、そんなオジサンたちを追い越していく。
爪を切ったのは「ついこないだ」ではなく
7日前のことだったのだ。
オジサンは概して自我を膨張しがちだ。
しかも意外とトレンドウオッチャーでもある。
爪のことより「アメリカ発の大恐慌」を懸念する。
まるで自分が政治家にでもなったかのように
新聞記事を批判して見せ、テレビに向かって文句を言うのだ。
だけどオジサンが世界をどう語ろうとも
それでなにかが変わるわけでもない。
いちにちぶん、爪が伸びるだけである。
それからたぶん、女の子から距離を置かれるだけである。
オジサン、がんばれ!
でもね、
ひとり言とくしゃみの音がデカイの禁止。
「・・・・!」
(そこで問題:湯船でそれは、浮かぶでしょうか?沈むでしょうか?)
くしゃみのあと「ちくしょう」とかいうのなんでだろう?
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