バナナ無しではすまされない
ぼくの生活にとってバナナは欠かせない。コメを食べない日はあっても、バナナを食べない日はないくらいだ。こうなると日本人というより、もはやサルなのかもしれない。
バナナは朝晩ジュースでいただく。ミルクとプロテインとプレーンヨーグルト、これに小松菜とパセリがレギュラーで、ゲストにトマトさんをお呼びしたり、アボガドさんが呼んでもいないのにまぎれていたりする。ブルーベリーはギャラが高くてご無沙汰だ。
バナナ相場は購入の度にチェックしている。近所のスーパーではエクアドル産が減り、フィリピン産が増えているがなぜだろう?エクアドルの外貨準備高が伸びているのと関係するのだろうか?米ドルはついに利上げにふみきり、中東ではイランが孤立しつつある情勢も無視できない。今後ともバナナ相場から目が離せないところだ。
バナナ相場に気をとられている隙に、なんとバナナは黒いほうがカラダに良いということを言う人が出てきた。鶴見クリニック理事長で医師である鶴見先生である。黄色から黒色へ。バナナもついに人種差別問題に発展してしまうのだろうか?人種差別問題と言えば先日、日韓慰安婦問題締結に抗議するデモ隊の側道に、中指をたてて抗議に反対する香山リカ先生の姿があった。ひどく醜かったそうだが、そんなことバナナにとってはどうでもいいことである。
バナナは原産地では青いまま出荷される。
移動中に熟成するのを計算してのことだ。しだいに青みが減り、スーパーや青果店に並べられるころにはすっかり黄色くなっている。こうして「おばちゃん、その黄色いやつをひと房プリーズ」などとぼくに指名され、ミキサーで粉砕される末路である。
そんなバナナ、黒いほうがいいなんて
黄色いバナナは数日でシュガースポットと呼ばれる黒い斑点がつぎつぎにあらわれる。そのさまはまるで老人斑、ともすれば黒死病。不吉なので、買ったら黄色いうちに食べてしまいたいのが人情である。
だが鶴見先生はそれを待てという。黒いほうが栄養価が高いからと。
黒い斑点が6割以上になったものを「黒バナナ」と呼ぶ。酵素がさらに増え、ショ糖が減り、より吸収されやすいんだそうだ。つまり抗酸化機能が高まり、オリゴ糖(食物繊維)が増え、かつ燃焼力が持続する。デトックス効果がハンパない。まさに痩せたい人にはうってつけではないか。かつて「バナナダイエット」が流行ったものだが、黒バナナなら効果倍増よ!ということかもしれない。
日本のバナナ消費量
バナナこそは日本人がいまもっとも食すくだものとして有名。今世紀に入ってミカンを抜き、ぶっちぎりの一位である。個人的には、ミカンの凋落が激しくて心配だ。1980年にはひとりあたり年間14㎏も食べられていたミカン、それがいまじゃ4㎏程度でしかない。対してバナナは倍の8㎏。グローバル化のせいだろうか、地球温暖化か、はたまた日本人のコタツ離れの影響か?
バナナ8㎏は、本数にして約47本。およそ週に一本の割合でバナナを食べる日本人。対して欧米人は15㎏、週に2本もたべる。世界的にも年々バナナの消費量は増えているそうだから、日本人も増えるかもしれない。そういえばぼくがバナナを常食にするようになったのはドイツに住んでいたころ。ハードボイルドな暮らしだったせいか、朝ごはんはバナナときめていた。葉巻のように口に咥えていたとの証言もある。高じて今じゃ1日2本、しめて年間で119㎏も食べている。人類平均の約8倍である。食べ過ぎだろうか? さっちゃんなんてバナナ半分しか食べられない、のに・・
おすすめはフィリピン産ですキーッ。