充電するときスマホは直置き?
スマホは便利だがバッテリー残を気にしなくちゃならないのが難点。ここ最近では定額で映画視放題・音楽聴き放題のストリーミング配信などあって、こういったサービスを利用しているとみるみるうちにバッテリーが減っていくのがわかる。そのうち通信同様、充電もいちいちコードを繋げてやる必要がなくなるのだろうけれど、いまはまだ2015年の終わりで、あいかわらず無線充電は実用化されていない(非接触型はあるけど)。
ある日、空港内をカートを転がしゲートに向かって急いでいるとき、あやうく床に転がっているスマホを轢きそうになったことがある。「ヘイ!」と怒鳴られたが、そんなところで充電しているオマエが悪いと睨み返す。長いフライト前のフル充電、とくにエコノミークラス機内でのお楽しみにスマホやタブレットは欠かせない。気持ちはわかるが、他所でやれと。
Une Bobine(ユンヌボビン)を開発したジョン・フォーセット氏も、ぼくと同じ経験をしたのかもしれない。それともうっかりデスクでコーヒーをこぼし、充電中のiPhoneをそれに浸したかもしれない。いずれにせよ、便利なスマホは充電中はとっても無防備なのである。ジョーはそこで奮起し、iPhoneが充電中、床やデスクから浮くよう自立するケーブルを開発した。理由の真相はともかく、開発した。
開発資金はクラウドファンディングで
いうまでもなく商品を開発し製作するには、アイデアのほかに資金が必要である。手金でまかなえればそれですむが、通常は銀行の融資、もしくはエンジェル投資家たちの支援が必要になる。インターネットというのは次々に社会を変えていく。開発投資にしてもそう。クラウドファンディングと呼ばれる一般人からの「リターン投資」という、資金募集と販売を同時に満たす手法がすっかりポピュラーになった。
Une Bobineもそのひとつ。一般からのリターン投資を集め、目標金額500万円を達成すると順を追ってリターン投資者に商品を提供した。そのひとつがぼくにも届いた。これがそれだ。
一目瞭然。自立するiPhone充電器である。
充電ケーブルを金属のフレキシブルアームで覆うという発想。完成品をみれば、なるほどこの手があったか!とヒザをうつ。これまでなかったのが不思議とすら思う。これがヒット作の秘訣である。一見してそれがなんだかすぐに分かること。思いついたら一気に市場に出す。クラウドファンディングはそれを可能にし、資金集めとマーケティングと営業が同時に行えるすばらしい手法だ。投資する方も、リターンとしてまだ市場に出ていない商品を安く手に入ることができる。
ソケット口はわりと広めでiPhoneをしっかりマウントしてくれる。ただカバーをつけている場合は、はずさなくちゃいけないのが難点。これは改良の余地がありそうだ。
こんなふうに、パソコン操作中にiPhoneで別情報を表示させ、動画再生など、アームをぐねぐねさせながら視たい位置に自在に変えられる。なんだかコブラのポーズのようだ。
iMacで充電しているところ。光の加減で見えづらいけれど、映画再生中。それを視聴しながら自分はストレッチやったりとか、まあ好き勝手に使ってます。
充電でなくても三脚として利用。
動画収録や自撮りに便利。フレキシブルアームでぐねぐね自由自在というのがいい。バランスをとるのにちょっとコツがいるけれど。
ただし、自立に使えるのはiPhone 6Plusまで。iPad miniの重さでは、もはやこうなってしまいます。へた〜とゆっくり倒れる姿も愛らしいけど、利用に耐えられるもんじゃない。長辺を置くかたちにすれば、問題なし。
充電と三脚がこれ一本。
充電プラグといっしょに、このボビンも旅のお供となりました。