香港にて「イラスト写真日誌(イラ写)」が開店したのが2005年2月。もはや10年が過ぎてしまいました。
当時、ツイッターやフェイスブックはなく、SNSはミクシィくらい。オープンな場での個人発信は、そのほとんどがブログでした。「ラーメン食べたよ、おいしかった!」「子供生まれたよ、かわいいでしょ!」的な内容は有名人でこそ価値がありましたが、ぼくのような一般ピープルが発信してもたいした反応もなく、思うようにアクセスが伸びないもの。テンプレートを弄ってかわいく仕立てられても肝心のコンテンツが更新されなくなる。それよりもツイッターやフェイスブックの方が面白いと、ブロガーをを引退する人も。
ここ10年のあいだ、ブログをとりまく環境もずいぶんと変わってきました。筆頭はなんといってもiPhoneを発祥とするスマホの普及。この端末によるモバイルWEBは、メディアの在りかたを大きく変えてしまいました。ひとつはWEBメディア接触時間の増加。1日24時間という制限は変わらずとも、WEBにつながっている時間は激増しました。黎明期を過ぎ、過渡期となったブログは二極化し、片やアクセスが増えないまま閉鎖が相次ぎ、片や月間で100万PVを超える個人ブログが次々と誕生してきています。膨大なコンテンツを保有する新聞社や出版社サイトを凌駕する個人ブログもちらほら出てきました。ブログを媒体とする広告収益により、月に100万円以上稼ぐプロブロガーたちもいます。毎日欠かさず10本の記事をアップし続けるプロたちの存在。ブログが生業になるなんて10年前では考えられませんでした。
思えばこのブログも1500を超える記事コンテンツを保有しています。ぼくは読者からのコメント欲しさに、また、コミュニケーションの代用として、あるいはカウンターバーで出される一杯のお酒として、ブログを更新し続けてきました。大半はどうでもいい記事。でも中には数百、数千人の人たちに読まれた記事があり、今もグーグルで見つけられて読まれる記事があります。ストックされた記事は、ある意味WEB資産と言えないか。少しホコリのかぶったストックを少しずつ磨いてふたたび棚に戻し、新たにストックを重ねていけば、訪れる人に何かしらのメリットを与えることができるんじゃないか。そう思えるようになりました。
これらを具現化するための一歩として、イラ写を再定義しました。過去の記事すべてをカテゴリー分けし(それすらもしてなかった)、メニューでそれぞれに遷移させました。カテゴリーごとの一覧ページをこしらえ、記事の巻末に同カテゴリーのオススメ記事にアクセスできるようにしました。記事同士を点から線へ、線から面へと繋ぐことで記事と出会いやすくしました。「バナナ劇場」というちょっとグダグダな漫画をまとめ、メニュー分けにしました。これからは連載にしてもいいかなと思っています。こうしたコーナーをこれからも発展させ、「興味あるコーナーを一気読み」できるようにしたいです。サイトカラーはイエロー。これは気分が高揚し、凹んでいたって前向きになる心理色だからです。訪れる人の金運も上がっちゃうかもね。ロゴも心機一転、変えてみました。わかりづらいかもしれないけれど、画像表示にアニメーションをとり入れました。
また自主的に広告をいれました。できれば他のライターさんにも投稿してもらえるようにしたいのです。いまのアクセス数では当面サーバー維持費にもならないけれど、やがて30万、50万アクセスになればギャラを払えるだけの収益を生むかもしれません。WEB編集によるオウンドメディアの運営。ぼくはイラ写をそんなふうに発展させていきたいのです。
ともかく新しく生まれ変わったイラ写。ほんの小さな一歩で、やりたいことのまだ10分の1もできてませんが、これからもどうか応援よろしくお願いします。
東京イラスト写真日誌 編集長 (といってみる)
なおきん
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