トイプードルのちびきちと暮らすようになって、いつもそばにカメラを置くようになった。それまで写真は旅先やイベントなどにしか撮ることはなかった。いまじゃ、半分以上は犬の写真を撮る。いちにち撮ったら、無線LANでiPhoneに保存。カレンダーアプリで管理している。先週末は雪が降り積もった。そんな日は不思議なもので、部屋の中で撮影してもちゃんとそこには雪の気配が感じられた。
見上げるちびきちは、いつも何かを期待しているようにみえる。実際に何かを期待している。おやつか散歩かボール遊びか。そうじゃなかったときのがっかりした表情もまた、はっきり見て取れる。
ときおり、不意にたそがれるちびきち。「犬のくせに」と思うが、犬だってうまくいかないことを少し嘆いてみせることもある。そんなとき「フッ」と鼻で息を吐く。少しだけ大人びてみえる。うまくいかないことを経験するたび、犬も人もひとつ大人になる。
家ではあまりエアコンを使わない。暖房器具はもっぱらこの電気毛布。ひざ掛けにしたり、こんなふうにソファの上に敷いて使う。安物だけど電気代もかからず重宝している。ちびきちもお気に入りである。
休みの日は、必ずと言っていいくらい宅配業者が注文したものを届けにくる。チャイムが鳴るとモニターにお兄さんの姿が映る。ちびきちはそれを見て吠える。いつも同じ。「おまえに用はないんだよ」と思うが、ちびきちにとってはじゅうぶん当事者のつもりなのだ。
庭に積もる雪を見て、自分の影を見る。白い雪が眩しいから、より影の黒さが際立つのだろうか。しっぽをふる。影のしっぽもそれに合わせて左右に揺れる。
日曜日の朝は一面の銀世界。ちびきちはそれが雪で、肉球を刺すほど冷たいことを知らない。だからダイブしておどろく。前足をあげたまま固まる。しばらくそのまま動かない。面白いので見ていたら、首をこちらに向け「クン」と小さく鳴く。戦意喪失の意思表明である。
ふだんならジョガーの姿でいっぱいの多摩川の土手にはだれもいず、足あとひとつない雪の綿。地表がどうあろうといっこうにかまわない朝陽が顔をのぞかせた。
雪の日に洗濯を干す。上下から紫外線があたり、白さが増すようにも思われるがもちろんそんなこともなく、朝干して昼になっても湿っていただけだった。
きょうも良いいち日を。
あ、せっかくなのでボツにしたイラストも載せました。何がしたいのかわからないイラスト。きっと、iPad用のタブレットペンを手に入れたばかりでうれしくて描いたのだと思う。
WACOM Intuos Creative Stylus
これがそのペン。それがどうした?みたいなペンだけれど、筆圧機能が実装され、ようやくこれならiPadでもイラストが描けそうと思わせるものがあります。これ
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