ちびきち6さい

ちびきちは、きょうで6歳になった。
先日、ある捜し物をしていたらちびきちの血統書がついでに見つかり、6年目にしてようやく正確な誕生日を知ったというあんばいである。あんまりだとは思うけど、記念日とかそういうのが苦手なタチだ。

さて犬の6歳といえば人間の40歳。

見かけは子犬のようなちびきちだけど、人間の歳におきかえてみれば、すっかりおっさんである。このままいけば、ぼくの齢を追い越すのは4年後。ぼくは54歳で、ちびきちは56歳・・。そんなことを考えていたら、ちょっぴりせつなくなった。たった6年前に生まれて、やがてぼくの歳に追いつき、追い越していくのだ。それも加速度を増して・・

あらためて血統書をみる。
これまでまともにみたことがなかった。ろくに読みもせず、忘れていた。曽祖父、曾祖母の世代までさかのぼった家系図のようなものが書かれている。なるほど、血はつながれているんだなあとちびきちに視線を落とすと、それに気づいたちびきちはガムをしゃぶるのをやめ、こちらを見上げる。

ちなみに「ちびきち」の正式名称は、チビキチ オブ ディー エル マドモワゼル ジェイピー という。どこからマドモワゼルという単語が湧いて出てきたのか、まったくもって謎である。「ちびきち、四十にしてマドモワゼル」である。「四十にして惑わず」だったはずかもしれないが。

ちなみに父親の名は ピアノマン JP バトン という白いトイプードル。おじいちゃん、おばあちゃんともに白かったようだ。

いっぽう母親の名は　クイーン ユウ JP ディヴィニティ。こちらはシルバーだ。おじいちゃん、おばあちゃんともシルバー。

ようするにちびきちは、白い家系とシルバー家系との間の子である。ホワイト+グレー÷2＝ライトグレー。単純すぎてめまいがしそうである。それにしても、父がピアノマンで母がクイーン。で、生まれた子が ちびきち。なんというかどれも変な名前である。命名したのは自分だが。

いつもの宅犬所で誕生日を祝ってもらってました

これからもたまに登場すると思います。
ちびきちも、どうかよろしくお願いします。

自分のことが書かれていると気になるタチだ