困ったものである。
中国は、ついになりふり構わず「一瞬でもいい。尖閣諸島に中国人民解放軍を上陸させてほしい。」と米政府に懇願し始めたという。そのためならどんな交換条件でものむ用意があると。頼みのケリー米国務長官は、前任のクリントンと違い、中国寄り。提案を受け入れてもいいのではという政府筋もある。
このような中国系ロビイストの米国での活動がかまびすしい。はじめはとても理不尽な要求も、水がゆっくりと岩を溶かすように、執拗に、何度も、何度も繰り返せば、やがて通ってしまうかもしれない。「あんなデタラメ、通用するはずがない」とぼくたち日本人は思う。世界の良識派を舐めるなと。
だが舐めているのはぼくたちで、彼らロビイスト活動はもはや無視できないレベルなのかもしれない。ヘタすると米国議会が「日本は沖縄を中国に返還するように」なんてことを言い出すかもしれないのだ。
先日のパク・クネ韓国大統領のオバマ大統領との会談では、「日本は正しい歴史認識を持つべきだ」を何度も繰り返した。まるで、日本の軍国主義が東アジアを脅かしているかのようである。いつのはなしだ? 1940年? 申しわけないけど、2013年5月において東アジア地域を脅かしているのは日本じゃなく、北朝鮮であり中国である。だから米韓首脳会談の主要アジェンダは北朝鮮の問題であった。ゆえにオバマは困惑するが、レディーファーストの国で女性大統領をむげにもできない。
こんな米国にとってはどうでもいい「先生に言いつけちゃる」的な発言が、なんとその前から執拗に活動していた韓国ロビイストの活動と相まり、ついに米議会調査局を動かした。
「安倍首相の歴史認識やそれに関連する発言は東アジアの国際関係を混乱させ、米国の国益を損なう可能性があると懸念を生じさせてきた」
という論旨が今月発表されたのだ。韓国ロビイストによる工作もなかなかのものである。
まあ感心してもいられない。
中韓両国にしてみれば、与しやすかった民主党政権に比べ、安倍自民党政権はなかなか手強い相手だ。だから正々堂々と正面からぶつかれば殴り合いのケンカに発展してしまうかもしれない。だから先生に言いつけたり、国際世論に訴えるなど手を変え品を変え、安倍政権のネガティブキャンペーンを強化して周囲を固めようとしているのだ。まるでスネ夫である。
いっぽう安倍首相を敵対視しているのは野党も同じ。ぜんぶではないが主要マスコミも同様。これにお抱え学者が与する。もう国民からはそっぽを向かれた『憲法改正=軍国主義』論をいまだふりかざし、安倍政権のアラ探しに無我夢中といったかんじだ。川口委員長解任騒ぎも、もう鬼の首を取ったかのように大はしゃぎだった。それみてさらにシラケる国民。うら寂しい光景である。
さて、中韓ロビイストたちの活躍は米国ばかりではない。もちろんこの日本においてもだ。この国には彼らにとってはとても美味しい反日団体も多い。反日団体はおしなべて安倍政権を嫌っているから「敵の敵は味方」ということで、彼らの強い味方となる。日本人なのに、なぜか日本が強くなることを嫌うひとたち。「だって強いと戦争始めるから」などという。ねえ、いま世界で戦争を始めそうな国って、日本というよりはその周りの国じゃないかと思うのだけど。
中国ロビイスト、韓国ロビイスト、国内反日団体(個人)。この「安倍政権てんぷくトリオ」は、共通する目的を達成するために結託して、さらに事を起こすに違いない。政権を倒すまで。
まあぼくにしたって安倍さんのやることなすことすべて賛同しているわけじゃないけど、今の政権はこれまでのどの政権より比較的まともだと思う。やっと長期政権に耐えうる政府であると。少なくともこれまで中国や韓国に好かれようとした日本の政権って、あんまり国民のためにも国益のためにも良くなかった。なにが友愛外交だ。いま思いかえしても寒気がする。
てんぷくトリオ自身がころぶと面白いのに。
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