みじん切りした玉ねぎと椎茸を炒め、甘味がうまく出たところで細かく刻んだ鶏肉をいれてさっと混ぜ合わせる。焦げ目がつかないうちに完熟トマトとご飯を入れて水分がなくなるまで中火で炒める。塩で味を整え、型に詰め、お皿にひっくり返した山の上にグリンピースをぱらり。で、チキンライスの出来上がり。
子供の頃によく作って食べた。まだ8歳とか、そんなころである。完熟トマトはケチャップに、椎茸は塩昆布でそれぞれ代用し、グリンピースは「さや」ごと盛りつけた。みじん切りが難しく、おろし金で玉ねぎをおろしてしまい、目を腫らしたこともある。
「子供が火や包丁を使って危ないじゃないか」と、世の人たちは思うかもしれない。けれど、6歳のときにオカンは家を出て行き、以後8歳まではオトンとふたり暮らし。オトンは仕事で遅かったから、夕食とえいば自分で作って食べるものだった。悔しいから友達にも先生にも内緒である。うまいものが食べたければ自分で工夫するしかない。児童何とか法なんて知る由もない。親にしたって、それぞれタイヘンだったのだ。そのころはオトンもオカンもまだ20代。分別があるかどうかわかったもんじゃない。
「ブログ、まだやってたんだ?」
と古い知り合いから言われる。「そういえば」と気がつけば8年が過ぎていた。きょうから9年目に突入である。ぼくがこれを始めたころ、生まれた子供なら満8歳である。自分も世の中もいろんなことが変わる。それに8歳といえばひとりでチキンライスを作っていた頃じゃないか。
イラ写開店後、今回が1327つめの記事。
数えてびっくりするが、別にたいしたことじゃないのかもしれない。そんなことより、いまもこうして読みにきてくれているあなたは大したものだと思う。ありがとうございます。チキンライスに旗を立て、お子様ランチでお祝いします。
これからもどうぞヨロシクお願いします。
店主、なおきん
最近のコメント