海が残した傷跡

先日、福島のいわき市を訪れた。
あの日、大地震が起こり、津波がやってきた。
その時なにが起こったか、相応に知る。

ここに高さ17メートルの海の壁が
立ちはだかったことを、来てみてようやく実感した

あったはずの家は根こそぎなくなり

爪あとは、至るところに

圧倒的な力の跡と共に、残される

やがて丘の灯台にも
夕暮れが訪れ、きょうも終わるのだろうが

夏は賑わう海水浴場のトイレは、終始ひと気なくたたずむ

終わらないものも、
終われないものも、あるのだろう

ふと、八木重吉の詩がうかんでくる

くものある日、くもはかなしい
くものない日、そらはかなしい

雲間からひかりがあたりをさす
まるで聖者の通り道でも、そこにあるかのように

天が癒すことの出来ぬ悲しみは地上になし 

トーマス・モアはそういった。

ほんとうだろうか?

6 件のコメント

  • こんにちは

    今日もブログが読ませてもらえてよかったです.
    消えなくて本当によかった!
    いつもありがとうございます.

  • いわき市。
    前職で半年ほどお世話になったところです。
    美しい海岸。
    豊富な海の幸。
    ぶっきらぼうだけど優しい人たち。
     
    例え天は癒せなくても、人は悲しみから、傷から、必ず立ち直ると信じています。

  • なおきんさん、こんばんは。
    ずっと前に1度コメントさせて頂いたっきり
    読み逃げばかりしていました、すみません。

    いわきへと、塩屋崎や新舞子へと、
    来て下さったのですね。。
    ありがとうございます。

    今は、原発のことでばかり取り上げられている福島ですが
    いわきは今 原発近くから避難してきている市外からの避難者の方たちと
    地震と津波の被害で避難している市内の方たちが
    全く別の葛藤を同じ場所で 続けられています。

    どう支えあっていけるだろうか…
    求められているのは何だろう…
    毎日毎日考えながら過ごしています。

    こうして この地に立って見て下さった方の
    お気持ちや行動に感謝いたします。

    どうもありがとうございます。

  • min.oさん、一番ゲット、おめでとさまです!
    こちらこそ今日も来てもらえてよかったです。こちらの読者さんはレベルが高いのでコメントもとてもりっぱですが、もっとくだけた感じで「元気〜」とかだけでもぼくはうれしいんです。これからもよろしくね。
    ——————————-
    市井みさとさん、
    海岸沿いに広い駐車場とともにある郊外型ショッピングセンターのようなお店屋さんに灯りがともり、ほそぼそと営業していいるようでした。でも近海は放射線の影響もあって、水揚げもされず、せっかくの漁場が・・と思うと切ないものがあります。そこに人々がもどってこれるよう、心のなかで手をなんども合わせました。きっと、だいじょうぶと。
    ——————————-
    mayuさん、
    とてもおひさしぶりです!いえいえ、読み逃げだなんて。でもヒトコトでも「読んだよ」とあるとうれしいですね。いわき市の友人から「37万人の町に2万人の避難者を受け入れている」と聞きました。さらに原発内での作業員として全国から人夫をかき集めているので、治安がずいぶん悪くなったとも。痛ましいですね。mayuさんも大変ご苦労されて活動をされているごようす。りっぱです。ぼくも身の程に合わせ、できるだけ応援していきたいです。ぼくはヒバクシャの子で、風評被害はそれなりにありましたから、とても共感できます。

  • はてなさん、
    頭が下がりっぱなしだったのはぼくのほうでした。ホント、自然との共存について色々と考えさせられましたね。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。