何でもすぐに調べられるネットは便利だ。
「いつでも」に加え「どこでも」調べられるようになった。
わからなければ調べればいいし
忘れたら検索すればいい。
人間の脳は基本的にナマケモノなので
できるだけ使わないでいたい習性がある。
便利さの大きさと失うものの大きさは比例し、
だれも「自分の頭で思考」したり「記憶」しなくなる。
以上のようなことを、ぼくは
インターネットが流行り始めた1990年半ばごろに
得意になって周囲に言いふらしていた。
ネットは人類を退化させると。
だけど当時、周囲の誰よりもネットを利用していたのは
他ならぬぼく自身であった。
当時のインターネットは電話回線によるもの。
家計に占める通信費の割合はハンパじゃなかった。
バカになったのはそのせいだ
と、ある日古い友人に話したら
「そんなことはないよ」とやさしく言われた。
オマエがバカなのはネットが流行る前からだったぞ、と。
人が多種多様なのは、今も昔も変わらないが、
同じような意見ばかり耳にしたり、
あたりさわりのない意見ばかりが目につくのは、
それこそネットによる影響ではないかと思う。
世の中が面白くないのは、
だれもが似たような行動パターンだからだ。
検索すればたいていの情報は出てくるから
自分で考える隙間がなくなってしまった。
圧倒的な知識の前に思考の出る幕がなくなった。
知識があれば「頭がイイ」と勘違いしたり、させられたり。
意外とひとは知識にだまされやすいのだ。
ぼくはバカだから少し考えさせてくれないかな。
こういえるひとに、ぼくはなりたい。
■ 午後のウオーミングアップ
そとでもガンガンあそび、いえでもガンガンあそびました.そうやって7ばいのスピードでトキがすぎさっていきます.
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