どっちがいいの、TPP?

よくわからないのがTPP。
あれは日本にとっていいことなのか悪いのか。

Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement
環太平洋戦略的経済連携協定。日本語だとますます意味不明。

参加国はお互い関税なしで貿易しよう、ということだ。

自由貿易。耳障りはいい。
だが、同じ国内の行政機関ですら評価が分かれる。

経済産業省は「参加すればGDPが約3兆円増える」といい
農林水産省は「参加すればGDPが約8兆円減る」という。

つまり彼らの言葉をかりるなら、
工業製品などは関税撤廃でより輸出量が増えるからと歓迎し
国内農産物は、輸入品に負けて市場が奪われると警戒する。
参加すれば81万人の雇用が生まれ、同時に340万人が職を失う。

どうやら得るものより失うもののほうが大きそうだ。

だからTPP反対、
それでいいのか?

以前ぼくも、TPPへの参加はやむをえないと考えていた。
だけど、やはり気になるのが日本の農林水産業への打撃だ。

関税撤廃になれば、安い食料品がどっと国内に入ってくる。
ぼくたち庶民は、つい安い方へ手が伸びるだろう。
結果、日本の農民260万人は失業へと追い込まれる。
一部は逆に裕福になるかもしれない。だが大半は失業する。

しかたない。日本の農業なんてもともと競争力がないんだ。
とあきらめらめていいものだろうか?

世界各国で起こっている暴動。これは食糧高騰が原因大。
全世界68億人のうち、50億人は年収26万円以下の低所得層。
食うのがやっとの彼ら、食料が2割も上がればたちまち飢える。
クルマやパソコンがなくても生きていけるが、食えなくちゃ死ぬ。

68億人の世界人口は、ぼくが老衰する頃には90億人までふくらむ。
気候変動、放射能人口爆発新興国庶民のカロリー増加・・・
世界は食料争奪戦のまっただなかだろうと思う。
食糧価格は上がるこそすれ、下がることはない。
昔のようにクジラでも食べない限り。

いまTPPに参加し、結果、国内農業が衰退してしまえば、
日本はどうなるんだろう?いろんな想像が頭をよぎる。
どうやら、あまり楽しそうな未来じゃない。

まだ震災前だったが、オバマ大統領が米議会から景気対策について厳しく追求されたとき、「日本がTPPに参加すれば勝機がある」といったような答弁をしていた。

それが意味するところに、寒気がする思いだ。

TPPに参加しなければ日本はアジアから孤立し、
やがて韓国にも抜かれる、とある経済学者が言っていた。
「言わせておけ」とぼくは思う。
韓国が結んでいるのはTPPではなく米国とのFTA

それでどうなったか? 
輸出は増えたが、失業率が16%になった。

もう少し、調べてみたいテーマだが

TPP参加は「ちょっとまて!」がぼくの答えだ。

いまのところ直感でしかないが。

8 件のコメント

  • 政治家って頭が良い方ばかりのはずですよね?
    選択することで起きる未来を、私達が想像できるのに、とても頭の良い方が想像できないことはないはずなのに、それでも日本の危機が懸念される未来を選び続けていくのはなぜなんだろう?

    どこかの国に脅されてるか?
    日本にとっては不利でも政治家にとっては利益があるから?

    いったいどれだけの政治家が日本のことを大切にしているのかな?いても、排除されてるのかな?

    なんだか、自分たちの快楽を最優先する親を持った気分で、不安が募ります。

  • そっか。日本はおいしそうな国なんですね。
    だからお腹をすかせた人たちは食べたい食べたいって。
    政治ってものすごいエゴの張りあいなんですねぇ。
    いまさらだけど、改めてそう思いました。
    もっと、「みんなで」ってできる、そういう世界ができると良いのに。
    なおきんさんはすごい!と思いました。
    なぜって、自分の「老衰する未来」を描けるんだから。
    今の僕には「肺がん」の未来しか描けません!
    なおきんさんのように、もっと意識的に自分のことをケアしないと、とイラ写に来る度におもわされます。

  • 政治家は、ほとんど外国のイヌか、弱みを握られているような気がします。米中韓北露に工作されているでしょう。下手したらヒットマンを差し向けられ、自殺扱いで消されるかもしれませんもの。
    民間企業でしたが元同僚も監査に行って海外工場の不正(横流し)を見つけたらヒットマンを差し向けると口止めされたといってました。国益が絡むと何でもありなハズです。
    TPPは、職業も含むと読んだ覚えがあります。
    弁護士や医者が米から日本に来ることはあっても逆は(米で通用する弁護士資格が)ないから、侵略されるだろうと。

  • お久しぶりのカキコです。
    TPPはアメリカの為に参加するのです。日本がアメリカ頼りの国じゃ無ければいいのに…とずーと思ってましたけど、残念。あと代わり映えしない今の政権に興味無いです。大地震がまたもうじき来るとか、衛星が落下、彗星が近づくかもとかツイッターがこれまた賑やかです。正念場はまだまだこれから…日本と世界がどうなるのか?楽しみでもあります。

  • むしろ他参加国がどうすれば参加できたのか知りたい。
    参加の流れは変えられないかもしれなくても、農業従事者の保護は必要。関税は掛けない、が、国産農産物と外国産農産物の購入に分けて消費税をかけるとか。

  • 仁美さん、一番ゲットおめでとさまです!
    農産物、というか食料を工業製品のように扱うことにまずぼくたちは謙虚にならなくちゃいけないのかもしれませんね。メラトニン、お世話になるかもしれません。
    ——————————-
    寿司屋のセガレさん、
    日本国内でもコンセンサスがとれてないと思います。「Yes!」と言う人や団体もいますからね。特に製品を海外で売っているメーカーや輸出業者。その就業人口は58万人。対する農民は270万人。さあ、どっちだ!
    ——————————-
    はてなさん、
    政治家は配下の影響力を保持するために税金からえられる給料の他、さまざまな資金調達をしています。TPPもそうですね。これを導入することでメリットがある企業(経団連あたり)は通してもらうために献金するでしょう。目先に惑わされず、長期にわたってしっかりこの国を守り運営するには強い意志が必要ですね。為政者がそうあらんことを。
    ——————————-
    タイさん、
    ぼくはもともと長生きが目的の人生なんてつまんないと思うタイプです。ただ、自分の生きている間だけでこの国の未来を語ると、とても目先の事しか言えない気もします。ぼくなんてちっぽけな人間ですから。タイさんはヘビースモーカーでしょうか。ちなみに喫煙者の発ガン率はそうでないひとの1.6倍。放射線に例えると2000ミリシーベルトを1年で浴びるのと同じ発症率です。100ミリシーベルト程度でこれだけの騒ぎ。イメージというのはなかなかこわいものがありますね。
    ——————————-
    ムインさん、
    ヒットマンを差し向けるなんて、なんだか尋常じゃないですね。おっしゃるとおりTPPで自由化されるのは輸出入だけでなく、資格者についてもそうですね。これについても賛否両論あるはずです。井の蛙商売だった人達にとっては黒船に駆逐されると思います。それにしても南北朝鮮・中国の工作員は思っている以上に、政界にも経済界にもメディア界にも、そして大学など教育機関にも多く潜んでいると聞きます。だとしたらこの国、どうなっちゃうんでしょうね。
    ——————————-
    たまやんさん、
    おひさしぶりです。お元気ですか。よくも悪くも戦後の日本は米国頼り。官僚の利権も対米従属施策あってのこと。これは有名ですね。いずれにしても日本は他国に比べ、為政者よりも大衆のリテラシーが高い気がします。だから政治家がダメダメでも、いや、むしろダメダメだからこそ大衆のレベルが高いんじゃないかと思います。
    ——————————-
    horietakatakaさん、
    消費税の利率を調整するのはなかなかいいアイデアかもしれませんね。関税ではなく、流通させながらバランスを取るという。もっともTPP違約ギリギリかもしれませんが。他の参加国はブルネイやシンガポールなど小国ばかりです。メリットのほうが高いと判断したのだろうと思います。ただ米国は不満。売り込み先としては市場が小さい。やはり日本が参加しないと自分たちが参加した意味が無いと考えるのが自然でしょうね。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。