今回の風邪には、なかなか苦しめられた。
原因は扁桃腺。 発熱と咽痛と頭痛がどっときた。
基本的にぼくはあまり薬を飲まない。
医者に診てもらい薬を処方してもらうのだけど、
よほどのことがない限り服用しない。 なぜか?
身体を甘やかしてしまうからだ。
薬を飲まないと、いくぶん治りは遅くなるけど、
抵抗力が落ちることのほうを、ぼくは恐れる。
日常生活において、ぼくたちは
実に4,000種類ものウイルスにさらされている。
いちいち感染、発病しないのは、人間の持つ本来の力。
体内に侵入したウイルスに対して、
それに対応する固有の抗体が付着してシグナルを発し、
NK細胞、T細胞、マクロファージなどが直ちに攻撃して、
これを消滅させるからである。
これを免疫力という。
けっして化学物質が殺しているわけではないのだ。
抗体には学習能力がある。
過去一度でも発病したウイルスにはこれが効く。
新しいウイルスに対しても、4日もあれば抗体ができる。
抗体ができるまでの間、身体は何をしているか?
熱によってウイルスを殺そうとしているのだ。
身体が発熱するのはこのためである。要するに熱湯消毒だ。
だから「解熱剤」なんて飲むのはナンセンスだ。
かえって病気を治りにくくする。
自然に逆らうほどに、人間の身体は弱くなる。
「ストレス」同様、甘やかすほどに人間はひ弱になっていく。
ところで、いまどき元気がいい外資企業はどこだろうか?
あらんかな、生命保険会社と製薬会社である。
不況のただ中にあろうと、広告費はたっぷり使っている。
「ネコとアヒルが力を合わせてみんなの幸せを〜」
例の気味の悪いCM、ふしぎとウケがいいのはなぜだろう?
商品を売るために、需要を拡大する。ビジネスの基本である。
ある市場で製薬を売るためには、その市場に病気を増やせばいい。
タミフルを売るには、新型インフルエンザを流行らせればいい。
そのタミフルの特許を持つのはギリアド・サイエンシズ社。
なんと元米国務長官ラムズフェルドが会長を務めていた会社だ。
同氏や米政界の高官たちはこの会社の大口の株式を保有するが、
日本政府は国内以外に、50億円分のタミフルをアジア各国へ援助。
やれやれ何の密約かしらないが、ずいぶん気前がいいではないか。
米国蜜月時代、小泉政権のころである。
ともかくタミフル。
新型インフルエンザのおかげでぼろもうけである。
需要を作り、自社製品を投入する。
物質資本主義社会においては、企業はかくあるべきである。
かつて、アンチウイルスソフトを作っている会社が、
自社製品を売るために、あらかじめコンピュータウイルスを開発し
ばらまいてるんじゃないか? という論議があったのを思い出す。
真偽のほどは闇の中だけど、どうもウイルスには人為が臭う。
いつのまにぼくたちは、こんなにもたちの悪いマッチポンプに、
生身をさらされてしまったのだろうか。
ぼくが薬をできるだけ飲まない、というのは、
そんなマッチポンプのささやかな抵抗である。
たとえそれが、思い過ごしであったとしても。
風邪など召されていませんか?どうかご自愛のほど
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