死ぬのが怖いから
飼わないなんて、
言わないで欲しい。
おうちを汚すから飼わないというのなら、
犬はお行儀を身につけることができる。
留守がちだから飼わないというのなら、
犬はけなげにも、孤独と向き合おうと努力する
かもしれない。
貧乏だから飼わないというなら、
犬はきっといっしょに貧乏を楽しんでくれる。
だけど・・・死ぬのが怖いからって言われたら、
犬はもうお手上げだ。
すべての犬は、永遠じゃない。
いつかはいなくなる。 でもそれまでは、
すごく生きている。 すごく生きているよ。
たぶん今日も、日本の犬たちはすごく生きていて、
飼い主たちは、大変であつくるしくって、
幸せな時間を共有しているはず。
飼いたいけれど飼わないという人がいたら、
伝えて欲しい。 犬たちは、
あなたを悲しませるためにやっては来ない。
あなたを微笑ませるためだけにやって来るのだと。
どこかの神様から、ムクムクしたあったかい命を
預かってみるのは、人に与えられた、
素朴であって高尚な楽しみでありますよと。
『コピーライター 小島令子の作品 2004年』
ちびきちと名付けたトイプードルを衝動飼いすることにした一昨年の夏。 それより少し前に偶然目にとまり、思わずそのページを雑誌から切り取ってしまったほどお気に入りの、”NPF日本ペットフード”の広告です。
のっけから「死ぬのが怖いから・・・」という、あまりにも印象的なこのコピーは、ぼくに「犬を飼う」という潜在意識を植えつけていてくれたのかもしれないし、その後の犬とのつながりかたを教えてくれたのかもしれません。
荒んだ人間たちの心に、安らぎと元気を同時にくれるすべての飼い犬たちに、飼い主たちはとても誇らしいことと思います。
さあ、散歩に出かけよう。
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